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『ヤンデレトナカイと落ちこぼれサンタクロースの十二月二十四日』小ネタ

執筆者の写真: 紅瑚 橙乃紅瑚 橙乃

こんにちは。橙乃紅瑚(とうのべにこ)です。


『ヤンデレトナカイと落ちこぼれサンタクロースの十二月二十四日』を読んでくださった皆様、どうもありがとうございます!


この小説は昨年十二月頃、何かクリスマスらしいことをしたいな〜と思って書き始めた作品です。当初書く予定はなかったのですが、ふと頭に浮かんだヤンデレトナカイというアイディアをそのままにしておくのも勿体ない気がしたので、ちょっと書いてみることにしました。


2023/12/09から書き始めたこの小説ですが、他の作品とは違い殆どプロットを練っていません。いつもは書き始める前に話の流れを決めておくのですが、このヤンデレトナカイ〜は難しいことを考えず、気の赴くままに書いてみました。


書いていてとても楽しかったです。気楽に小説を書くこと自体が頭のリラックスになりましたし、クリスマスという行事やトナカイについて調べてみると知らなかったことがたくさんあったので、それらについて知る良い機会にもなりました。これからも季節のイベントをテーマにした小説を書いてみたいですね。


この小説はクリスマスをテーマとした短編小説として12/24に投稿したかったのですが、それまでに仕上がらなかったため、12/24に第一話を投稿してそこから順次仕上げていくことにしました。


当初「※年内に完結できると思います」というメッセージをあらすじに入れていましたが、普通に無理だったので途中で消しました。読者の方には嘘を吐いて申し訳なかったです。ちなみに私は嘘をよく吐きます。


結局完結できたのは2024/3/10です。短編小説に仕上がらなかったし、クリスマスの雰囲気はとっくに消え去っている時期ですが、とりあえず完結できてほっとしました。


連載中、ずっとクリスマスが続いているような気がしてソワソワしていましたが、ようやく私のクリスマスを終わらせることができて安心しています。


ノベルスキーの方でも少し呟きましたが、作品に登場するキャラクターについての小話を紹介したいと思います。良ければ読んでいってください!


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キャラクター紹介:


ニコル(Nicole)

18歳/金髪/深紅色の目/身長154cmくらい


好きなもの:コケモモのジャムパイ、白樺茶

嫌いなもの:家事全般(不器用なので)

得意なこと:歌 


本作のヒロインです。

彼女の名前はサンタクロースのモデルになったと云われている聖ニコラウスから取りました。


大らかで心優しい少女ですが、物事を深く考えることが苦手です。悪意から距離を置いて育ったため危機感が薄く、相手を疑わないまますぐに「いいよ」と返事をしてしまいがちなので、よくレインから心配されています。


レインの過剰な接触もそのまま流してしまうような能天気さがありますが、人の良さが滲み出ているその姿勢は、多くの人間から好感を持たれています。


作中でも語られる通り、とにかく不器用な女の子です。雪の上を歩けば必ず転んでしまうような子だったので、周囲の子供たちから「ドジのニコル」と呼ばれ、頻繁に揶揄われていました。それは大人になってからも同じで、何かやろうとしても上手くいかず、レインが傍にいなければ日々の生活も苦労するほどに不器用ですが、ニコルがそうなってしまったのは獣人の呪いが大いに関係しています。


ニコルはクリスマスの色彩をテーマにして作ったキャラクターです。彼女の金髪はクリスマスツリーに留められたベルの色を、深紅色の目はサンタクロースの服の色とコケモモをイメージしました。


やや服が余るような形で聖人の赤外套を着ています。華奢な体格ですが女性らしい曲線美を併せ持ち、なおかつ可愛い顔立ちをしているので男性から人気があります。しかしニコルに近づこうとする男は全てレインが追い払ってしまったので、ニコル自身は人目を惹いている自覚がありません。


歌が得意で、特に賛美歌を好みます。何一つ上手く出来ない娘だと陰口を叩かれているニコルですが、彼女の透き通った歌声は村の内外を問わず評判です。

サンタクロースの仕事がない時はレインと一緒に山に入り、自然の恵みを採ったり木の加工をしながら暮らしています。敬虔だった祖父に倣い、できる範囲で寄付することを日課にしています。


自分の目標、そして育て親である祖父のことを心から慕っています。彼のような素晴らしいサンタクロースになるために、一生懸命頑張りたいと思っています。祖父から贈られた分光石のペンダントはニコルの宝物です。


ニコルは食べることが大好きな女の子です。レインが作ってくれるコケモモのジャムパイが特に好きで、毎日のように食べたがります。他にはレインお手製のスパイス入りワインや、脂の乗った鮭なども好きです。


恋に無自覚ではありましたが、内心レインのことをずっと前から意識しており、彼に村の女の子が近づくと不機嫌になりました。独占欲が強いタイプで、自分の気持ちに気がつくと一直線に突き進む勢いの良さがあります。旅を経てレインと結ばれた彼女は思う存分恋人に甘え倒し、日々彼をどぎまぎさせています。


本編終了後は、サンタクロースとしての役目を全うしつつレインと温かな家庭を築きました。獣人の呪いを祝福に変え、世界中の子供に幸福を届けています。


毎日笑顔で過ごしています。良かったですね。


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レイン(Rein)

18歳/ライトブラウンの髪/黄と青の目/身長200cmくらい(角込み)


好きなもの:ニコル、サウナ

嫌いなもの:雨

得意なこと:料理


本作のヒーローです。

彼の名前はトナカイの英名「Reindeer」から取りました。

また、Reinは「手綱」という意味ですが、サンタクロースの従者である彼にぴったりだと思ったのでレインという名前にしました。


本作を書き始めた昨年の十二月頃はとても寒かったので、書いていて暖かな気持ちになれるような、もふもふとした毛並みの獣人にしました。


レインの体毛は密度が高く、手触りは柔らかいベロア毛布のようなイメージです。夏もある程度ふさふさしていますが、冬になると全身の毛がもっふりと伸びます。料理が得意ですが、そのまま作ると毛が入ってしまうので必ず手袋をします。


レインはトナカイをモチーフとして作ったキャラクターです。黄と青の目は季節によって色を変えるトナカイの目を、枝角やたっぷりとした胸元の毛はトナカイの特徴をそのままイメージしました。腕や手の構造は人間に似ていますが、顔貌は完全に獣です。また本人の意識も人間よりではなく、獣の方にずっと近いです。


獣人であるレインは、四足にも二足にも化けられる魔法の力を持ちます。上半身はいつも糊のきいた白シャツを着て、下半身には足の動きを邪魔しない、ゆったりとしたお手製のズボンを履いています。


トナカイではなくもうひとりの孫として、ニコルの祖父に可愛がられて育ちました。大柄で力強いレインですが、気位が高く他のトナカイのようにそりを引くことはしなかったので、仕方なく家仕事を任されていました。ニコルの祖父に家事を頼まれても、気分が乗らないと平気で仕事をサボるような子供でした。


人間の死体とトナカイから造られた魔物を先祖に持ちます。獣人は創造主である魔女の悪性を引き継いでいるため、人間のことを本能的に見下しています。愛するニコルと自分を育ててくれた祖父のことは慕っていますが、それ以外の人間は心底どうでもいいと思っています。しかし、ニコルの善行を目にして自身も子供に優しさを向けてみるなど、彼も少しずつ変わってきています。心優しい主との暮らしが、レインに隣人愛の大切さを教えました。


獣人は近くにいる人間を無意識に呪ってしまうという習性を持ちます。ニコルが何かしようとしても上手くかなかったり、いつまでもドジのままだったり、村の住民から陰口を叩かれてしまうのは獣人がもたらす呪いが大いに関係しています。レイン自身もずっとそれを気にしていましたが、大きな分光石を手に入れたニコルから「獣人の呪いは祝福かもしれない」と言ってもらえたことで心が救われました。


努力家で、ニコルのために裁縫や料理を何度も練習しました。一番の得意料理はニコルの大好物・コケモモのジャムパイです。


やや自傷癖があり、ニコルのためにすぐ自分の毛を抜いたり、角を削りたがるところがあります。ストレスが溜まると歯をかちかちと鳴らしたり、歯ぎしりをするくせがあります。


過激で、偏執的な愛情をニコルに向けています。性欲が強く、思春期を迎えた頃からニコルを抱くことばかり考え続けていました。どんなにアピールしてもニコルが自分の気持ちに気が付いてくれなかったので、内心鬱々と悩む日々を送っていました。旅を経てニコルと結ばれた彼は、今まで以上に深い愛情を彼女に向けています。


本編終了後はニコルに祝福をもたらしつつ、彼女との間にたくさんの子供を持ちました。

子供は全員ふわふわもこもこしています。


ユッカ村いちばんの幸せなトナカイになりました。良かったですね。


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その他のキャラクターについて:


リザ(Lisa)


22歳くらいの女の子です。好きなものは豪遊、嫌いなものは退屈です。背が高く、はっきりとした顔立ちの妖艶な美女です。深緑のコートと刺々しい態度は、クリスマスの装飾に使われるセイヨウヒイラギをイメージしました。


何人もの男を従えていますが誰も愛しておらず、特別な存在はいません。自分に群がる男と遊びつつも、彼らを下僕と呼んで見下しています。高慢で嫌味たらしい女性ですが、自分の内側に抱える空虚を自覚しており、大切な存在がいる人間を羨んでいます。


本編終了後は邪悪な獣人の男につきまとわれたり、オストナカイたちに家を荒らされたりして大変な生活を送っています。


ニコルのおじいちゃん(Nicolas)


ニコルとレインの育て親です。名前はニコラスです。

ユッカ村の広場には、彼を模した聖人像が建てられています。


ふくよかで、サンタクロースの赤い服がはちきれんばかりに腹が出ていますが、百メートルを数秒で駆け抜けられるくらい足が速いです。得意なことはそりで崖を垂直滑走することです。


心優しく敬虔、そして正義感に溢れた男です。特に弱者救済を己の信念としています。サンタクロースになる前は、大聖堂で神の教えを人々に説く生活を送っていました。

ニコルからおじいちゃんと呼ばれていますが、彼女とは血が繋がっていません。聖夜、道端に捨て置かれていた赤子を哀れんだ彼は、その子に「ニコル」と名付け、自分の孫として育てることにしました。


孫を育てつつ大聖堂で働いていましたが、子供に幸せを届けるというサンタクロースの仕事に惹かれた彼は、異国からはるばるユッカ村へとやって来て、そこで聖人の赤外套を受け取りました。


レインの本性に気が付きつつも、もうひとりの孫として慈しみながら育て上げました。力仕事が得意なレインにはそりを引いてもらうことを期待していましたが、レインが嫌がったため、自分に仕えてくれるトナカイと共にサンタクロースの仕事をこなしました。


世界中の恵まれぬ子供たちに幸せを届けた、伝説のサンタクロースです。

ニコルとレインのふたりを天の国から優しく見守り続けています。


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その他:


・『ヤンデレトナカイと落ちこぼれサンタクロースの十二月二十四日』各ページの下部にて、アンケートを実施しております。 次作執筆の際にいただいたご意見を活かしていきたいと考えておりますので、よろしければご回答いただけると幸いです!


アンケート


・その他、ご質問、ご感想等があればお気軽にメッセージください。Twitterの方で返信させていただきます。


お題箱


Wavebox


返信はこちらにて(告知用アカウント)


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ちょっとした小話:


・ニコルが分光石を贈った少年は、レインの角の力で無事両親と過ごせるようになりました。聖人の優しさに心打たれた彼は数十年後、サンタクロースを志してユッカ村を訪ねることになります。


・本作はファンタジーですが、ユッカ村はフィンランドを、子供が暮らす島はイタリアのシチリア島をそれぞれイメージしながら書きました。


・本作は「O Come, All Ye Faithful」を聴きながら書きました。クリスマスシーズンに流れる曲の中では一番好きです。神々しくて、心洗われるような素晴らしい曲ですよね。



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2024年 これからの話:


去年から酷いスランプに陥ってしまい、一時期文章が殆ど書けなくなってしまったのですが、何とか元気を取り戻してきました。


ノベルスキーの方で他作家さんとやり取りをしたり、リハビリに短編を書いてみたり、また本作を無事に書き上げられたことが自分の中で大きかったのだと思います。


心配の声や応援の声を掛けてくださった方、本当にありがとうございました。気ままに過ごしたり休んだりして、ようやく執筆の勘みたいなものを取り戻せた気がします。


今後は、連載中である下記二作品を優先的に仕上げたいと思います。


『ヤンデレ麻呂眉公家エルフに愛されてとっても幸せになる女の話』

2023/2から連載中〜


『失敗作は蜜の味』

アルファポリス先行公開

2023/10から連載中〜


ヤンデレ麻呂眉公家エルフ〜の方は最終更新が去年の夏なので、早くどうにかしたいですね。失敗作〜は中編なので、こちらの仕上がりが先だと思います。どちらにしろ、お待たせしていて大変申し訳ありません。そして、お題箱やアンケートから温かい言葉を送ってくださった方々、本当にありがとうございます。優しい声掛けに救われております。


手元には『ポーリュプスの籠絡』の番外編や、書きかけの新作があります。書き上がり次第投稿したいです。2024年も頑張ります。

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