執筆に詰まったので、ブログの方にちょっとした小話を投稿しておきます。
(本当にちょっとした小話です!)
・十二の月名について
『リア=リローランと黒の鷹』において、「橙陽の月」とか「桃華の月」という言葉がいきなり出てきてこれはなんじゃいと思われた方もいるかもしれません。
設定としてそれぞれの月の名前を決めてあります。せっかく決めた月の名前を使わないのも寂しいので、後日談にさらっと入れちゃいました。
一月 紅霞(べにかすみ)の月
二月 蒼水(そうすい)の月
三月 桃華(とうか)の月
四月 金糸雀(かなりあ)の月
五月 緑葉(りょくよう)の月
六月 銀雨(ぎんう)の月
七月 紫電(しでん)の月
八月 橙陽(とうよう)の月
九月 黄昏(たそがれ)の月 十月 白骨(はっこつ)の月
十一月 灰砂(はいさ)の月
十二月 黒曜(こくよう)の月
一月にあたる紅霞の月には天に緋色の月が出るとか、生まれた月によってある程度特性が決まるとかそんな設定もあります。そこら辺の設定については月含め、次回作で触れることがあるかもしれません。
ちなみにレントは四月、オリヴァーは五月、ミーミスは六月、メルローは七月生まれ…というぼんやりしたイメージを持ってます。リアとゼルドリックはふたりとも夏生まれだと思います。
・ブラッドスターとオルフィアンについて
緑の国のエルフは姓を三種類しか持ちません。
貴族王族出身を表すパルナパ、南部出身であることを表すブラッドスター、北部出身であることを表すオルフィアンです。
パルナパの出身でないエルフの場合、緑の国南部で生まれれば「ブラッドスター」という姓が、北部で生まれれば「オルフィアン」という姓が与えられる…といった説明がメルローの口から出ますが、もともとブラッドスターとオルフィアンというのは国の名前でした。
オルフィアンは雪と氷に覆われた山地で、そこには曙光の女神オーレリアに対する信仰を国教とするエルフたちが住んでいました。オルフィアンの地では農作物がまともに育たなかったので、エルフは暖かな地を求め他国を侵略しました。
ブラッドスターは夜のエルフ(ダークエルフ)たちが暮らす国で、そこでは緋色の月を崇める独自の宗教が信じられていました。オルフィアンのエルフたちはその宗教を邪教認定し、ブラッドスターに対し苛烈な攻撃を繰り返しました。
争いの末、北国オルフィアンが南国ブラッドスターを併合する形で勝利しました。二国があわさり、緑の国エリ・テバラントの原型となる国が誕生しました。女神オーレリアに対する信仰が広まる一方、月を崇める独自の宗教は忘れ去られていきました。
強靭な肉体を持つブラッドスターのエルフ、優秀な頭脳を誇るオルフィアンのエルフ、高い生殖能力と特に美しい外見を持つパルナパのエルフそれぞれが協力し合い、巨大国家エリ・テバラントを支えています。
次回作では他国のエルフや様々な場所に住むエルフを出せたらと考えています。海に住むエルフとか、空に住んでるエルフとかいたらとても素敵ですよね。
・イメージテーマ的なもの
『リア=リローランと黒の鷹』は初めて書いた小説ということもあり、書き始めてから完成までに一年弱を要しました。構想を含めるともっともっとかかったかもしれません。
楽しくも大変な執筆作業を支えてくれたものは、素晴らしい音楽たちでした。
特に下記の曲たちから大きな影響を受けています。
Ludovico Einaudi - Nefeli
→私が一番好きな曲です。何百回も聴き、何回も弾きました。
ゼルドリックとリアの別れ、そして再会までを書く間、この曲が随分と私の助けになってくれました。
Ludovico Einaudi - Primavera
→こちらも大好きな曲です。旋律の美しさにうっとりします。
愛を描写する上でこの曲が執筆の助けになりました。
Questa Notteもかなり好きです。
Ludovico Einaudiの音楽は皆素晴らしいですね。
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